多すぎる状況証拠 （和歌山カレー毒物事件）

1. 2009/04/23(木) 00:26:29|
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和歌山カレー毒物事件。
最高裁でも死刑を言い渡されましたね。

この事件、ニュースでは「状況証拠のみ」で死刑が言い渡されたと騒がれていますが、私見では今回の死刑はむしろ当然だと思っているんですよ。
というか、ニュースでまるで中継でもするように報道しておきながら、今になって状況証拠だけだと大騒ぎする報道側の異常性も気になるんですが。

今回のケースの一番特異な点は、「物証がないこと」よりも「状況証拠が1200も存在する」ことだと思うんですよ。

これだけの状況証拠がそろっている点。
そしてこれだけの数の状況証拠に対して、弁護側がロクに反証をあげることができなかった点。
これで有罪を退けることは不可能ですね。
まともに考えて冤罪でこれだけの証拠をつき付けられたら、逆に矛盾点が100や200見つかっても不思議じゃないじゃないですか。
それを「状況証拠のみ」と連呼するだけで、まともに反論できない時点ですでにアウトですね。

(2009/04/26 追記)
仮にこれが「冤罪」だったとして、この状況を作るためには以下の要件を満たさなければいけません。

・1200もの状況証拠をねつ造する。
・しかもその状況証拠に矛盾があってはならない。
・しかもその状況証拠が否定されるような証拠が見つかってもいけない。

仮に検察や警察を巻き込んだとして、弁護側の目をごまかしてこのような神業ができる人間がこの世に存在するでしょうか？

過去の冤罪は、被疑者の自白の重視あるいは有力な物的証拠や状況証拠の捏造そして被疑者に有利な証拠の無視の結果、発生しています。
そして再審では被疑者に有利な証拠が提示され、裁判でそれが重く見られた結果無罪となっているのです。
ここまでくると分かると思います。
和歌山カレー毒物事件で有罪になった理由は、
「被疑者に有利な証拠あるは反証を提示できなかった」
それのみなのです。
弁護士もそうですが、被疑者もそう。
もし本当に無罪ならば、証拠がなかったにしてもその時間帯の行動などと照らし合わせ状況証拠に潜む矛盾を粗探しすればよかっただけ。
それをしようとすらしなかったため自らの首を絞めただけということに他ならないのです。